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ナガサキアゲハ [昆虫]

5月11日午後、強い風にあおられて駐車場のアスファルトの上をバタバタしながら吹きよせられていくものを見つけました。
近づいてみるとチョウのようです。翅がよれよれの黒いチョウ。
何でしょう? 
簡単に二本の指でつまみ上げられました。
とりあえず風を避けて家に入り、左手で挟んだまま右手でカメラを持って横顔を撮影。

ナガサキアゲハ♀1wb.jpg

今年も咲いたデンドロビュームの花の上で指を離しましたが、自力で掴まりました。
広げた前翅の紅い三角形の斑が鮮やかです。
でも後翅は左右とも下半分が欠損しているようです。
ナガサキアゲハ♀4wb.jpg

ひょっとしたら先日エフエムさんのブログで見たナガサキアゲハでは?
早速パソコンへ飛んでいきました。
やはり、ナガサキアゲハの雌のようです。
ナガサキアゲハ♀3wb.jpg

1枚目の翅の青い部分に光が当たるといろんな色に輝きます。
「ナミアゲハ」の記事で書いた構造色のよう。
拡大してみました。
特有の柵構造らしい模様が見えます。
この黒っぽいチョウにも美しい構造色があるようです。
ナガサキアゲハ♀1wb2.jpg

小1時間するとチョウは花の上を少し移動していました。
こんな翅でも飛べるのでしょうか。
窓を開けると、何とかひらひらと飛んでいきました。

そういえばこの頃キソケイの花に黒っぽいチョウを時々見たような気がします。
注意して見ていると?
数日後。来ました!来ました!
ナガサキアゲハ3wb.jpg

しずかに近づきます。
今まで来ていたクロアゲハのようなスピード感はなくひらひら舞うような飛び方です。
やっと止まったところをパチリ。
ナガサキアゲハ2wb.jpg

もう1枚と思いきや、木陰に入って一休み。
クロアゲハやカラスアゲハのように後翅に伸びる尾状突起はなくずんぐりした真っ黒いアゲハ。
これも左後翅の下縁の一部は欠損しています。
調べるとナガサキアゲハの雄でいいようです。
後翅の外縁には雌と同様の赤い斑点があるはずですが、なかなか翅を閉じてくれません。

ナガサキアゲハ1wb.jpg

ナガサキアゲハ
 長崎揚羽、 Papilio memnon 
  和名はシーボルトが長崎で採集したことに由来。
 チョウ目・アゲハチョウ科
  
ナガサキアゲハは南方系の大きなチョウで江戸時代までは九州以南に生息していました。
ところが1940年山口県、1960年淡路島、1980年大阪、さらに2000年以降は関東地方まで北上し、2010年には石川県や宮城県でも目撃されているそうです。
このナガサキアゲハの北上はやはり温暖化が主因であろうと考えられています。
すでに南関東では珍しいチョウではなくなっているようですが、当地では黒いチョウといえばクロアゲハやアオスジアゲハが多く、私がこの庭で確認したのは今回が初めてです。
もう1枚、傷のない雌の姿を撮りたかったのですが待ちぼうけでした。

ナガサキアゲハについてはエフエムさんがブログに詳しく紹介されています。
http://michikusanojikan.at.webry.info/201101/article_4.html
美しい雌の画像もありますので是非ごらん下さい。
コメント(10) 

コメント 10

エフ・エム

大変興味深く拝読させていただきました。
南方系の虫が多分温暖化によって北上した典型的な例と思います。茨城県南にも近頃頻繁に見かけるチョウになりました。おそらく夕菅さんのご覧になったチョウの方が茨城で増えているチョウの祖先筋に当たるのではないかと思いました。
拙ブログへリンクして下さいまして、光栄に存じます。
by エフ・エム (2012-06-08 14:59) 

夕菅

エフ・エムさん 早速見ていただきまして、リンクのお許しと貴重なコメントをありがとうございました。
こんな破れ破れの翅はよほど遠方から飛んできたのかしら、あるいは鳥にでも突かれたのかしらと不思議でした。
茨城の方はもう定住して繁殖している子孫なのでしょうね。
環境省の分布地図では中部地方より関東地方の方がマルの数が多く見えました。
by 夕菅 (2012-06-08 17:59) 

703

先日、普通より大きい、真っ黒な蝶を見ました。ナガサキアゲハの雄なのですね。もちろん雌も飛んでいます。
(このナミアゲハ小さい、栄養失調?・・・・そんな訳ない!)と思ったのも、先日でした。春型なんですね。
ナガサキアゲハとナミアゲハの雌雄の見分け方も覚えました。
構造色なんてものがあるということも、初めて知りました。
おもしろいですねえ! 勉強しました!!

by 703 (2012-06-09 23:07) 

satton

ナガサキアゲハは初めてみました。温暖化でいずれこちらでも見れるかもしれないので特徴をよく覚えておきます。
by satton (2012-06-10 19:16) 

夕菅

703さんの淡路島ではきっとお庭にも訪れているだろうと思います。
うちでも本当はもっと前から飛んでいたかもしれないのですが、予備知識がないと見れども視得ずですね。
今年は予感的中! あのまま動かなくなるのかと思いましたが風を避けて休ませたらまた飛びたった生命力にまた驚きました。
お庭のナガサキアゲハの雌雄の写真も撮れるといいですね。
by 夕菅 (2012-06-10 21:28) 

夕菅

satton さん 
ナガサキアゲハ北上中とはいえ、津軽海峡は越えられるでしょうか。
でも覚えて確認しようとすれば、他のチョウの観察や鑑別もできますからチョウを見るのが楽しくなりますね。
私はアオスジクロアゲハの美しい青色が撮りたいのですがいつも逃げられます。
by 夕菅 (2012-06-10 22:05) 

とんとん

ナガサキアゲハは一度だけ撮ったことがあります。
長崎の蝶が関東で見られるのですから、心配なことです。
アゲハの仲間も飛び方もいろいろ、観察すると面白いものです。
尾状突起があるのとないので雰囲気が違いますが、無い方が好みかな?^^

こういう筋の模様が構造色を生み出すのですね。
今度私も拡大して見てみたいです。

by とんとん (2012-06-12 17:49) 

夕菅

とんとん さんのブログを確認しましたところ2009年にナガサキアゲハを撮られていたのですね。
沖縄・九州から北上中なら関東より先にこちらで見てもいいのに私は今年初見、それも長旅の末のようなボロボロの姿でした。
構造色についても詳しくはわからないのですが、画面の拡大で大体見当がつくようです。
アオスジアゲハの青色は色素によるもののようですね。

by 夕菅 (2012-06-12 22:09) 

多摩NTの住人

こんにちは。
チョウがやってくるお庭はとても良いですね。
私はチョウの種類は全くわからないのですが、時々見かけるとカメラで追っかけることがあります。
でもほとんど撮影に応じてくれませんね。
by 多摩NTの住人 (2012-06-13 08:39) 

夕菅

多摩NTの住人 さん コメントありがとうございました。
飛ぶチョウを撮るのは本当にむつかしいですね。
私はまだ止まってくれないと撮れません。
それでも近寄ると逃げられてしまったり、無情の電池切れだったり。
もう一度来てほしいのはアサギマダラ。
そのためにフジバカマを殖やして待っています。
by 夕菅 (2012-06-13 23:34) 

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