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アケビコノハの幼虫   [昆虫]

アケビコノハ
  チョウ目ヤガ科エグリバ類の昆虫
 学名: Eudocima tyrannus
 分布:北海道・本州・四国・九州・沖縄・中国 ・アムール地方など
 食草:アケビ・ムベ・ヒイラギナンテン・カキなど

庭の通路に落ち葉が目立つ季節になりました。
おや、何か黒っぽい木の実のようなものが散乱してます!
また大きな芋虫がいるのかな? きっとその落し物です。
見上げたブロック塀にはツタとアケビが絡んでいます。
そのアケビの蔓にいました!!!!!
アケビコノハ上1wb.jpg

アケビコノハの幼虫です!
上が頭、黒褐色の地に大きな目玉模様。
下腹部には帯状に白い模様、全身に青っぽい小斑点が散在しています。
一度見たら忘れられない姿形です。
アケビコノハ奇3wb.jpg

幼虫には黒色調のものと緑色調のものとがあるそうです。
特徴は2対の眼状班。
これは威嚇のポーズでしょうか? 尾脚の吸盤がよく見えます。
アケビコノハ奇1wb.jpg

2頭が蔓の先端で揺れています。
大きい方は普段見えない下半身の腹側を見せています。
アケビコノハ先端2頭wb.jpg

北側に回って逆光で撮影。
これが芋虫とは思えませんね。奇怪な生物です!
しかし脚はふつうの芋虫と同じく、胸脚3対、腹脚4対、尾脚1対。
腹脚4対のうち一番上は小さく3脚のように見えることがあります。
アケビコノハ奇4wb.jpg

壁に残った葉を見上げるとここにも2頭います。
アケビコノハ上2wb.jpg

若い葉を求めて蔓の先端まで食べ尽くしてしまいました。
アケビコノハ弧wb.jpg

腹脚の吸盤で蔓にぶら下がりながらの綱渡り。
アケビコノハ綱渡りwb1.jpg

まっすぐに伸びるとやはり芋虫型。
長さは6〜7cmありそうです。
アケビコノハ長2wb.jpg

蔓を登っていきます(上が頭)。
アケビコノハ動1.jpg

伸び縮みしながら上へ上へと移動中。
アケビコノハ動3wb.jpg

なんとか顔を写しました。蔓の先端を齧っています。
アケビコノハ顔wb.jpg

枝を揺すられて威嚇・護身のポーズです。
体を膨らまし、頭を隠して目玉と尾部で抗戦する構えでしょうか。
アケビコノハ1wb.jpg

アケビ
   木通、通草  アケビ科の蔓性落葉低木
  学名:Akebia quinata
  分布:本州、四国、九州、朝鮮半島、中国、インドネシア
  花期:3〜4月

このアケビは知らぬ間に庭のわずかな隙間に自生したものです。
葉は掌状複葉、小葉はふつう5枚で長楕円形、長さ3〜5cm。
右側に覗いているのは雄花。
アケビ葉と雄花wb.jpg

雌雄同株ですが雌雄異花。
葉の間から総状花序が下垂し、数個の雄花と0〜3個の雌花が開きます。
アケビ雌雄の花2wb.jpg

花は雌雄とも花弁が無く、3枚の萼片が花弁のように見えます。
左上は雌花、中央下部が雄花。
雄花の萼片は淡紫色、6本の雄しべは濃い紫紅色。
アケビ雌雄の花1wb.jpg

これが雌花。
雌花は大きく直径3cmくらいあり、萼片は淡い紫紅色、雌しべは6本、濃い紫紅色。
このアケビの果実はまだ一つも確認していません。
アケビ雌花と葉wb.jpg

20年ほど前、ヒイラギナンテンについたアケビコノハの幼虫に驚いたことがありました。
今回はその時より数も多く近くで見ることができました。
検索して見る成虫は枯れた木の葉にそっくりです。
幼虫を飼育する気にはなれませんが、蛹なら保管すれば成虫がみられるかもしれませんね。
但し成虫は熟した果実の甘い汁を吸う害虫として嫌われます。

追記:
11月1日、このアケビコノハの蛹と成虫を観察した記事を公開しました。
「アケビコノハの蛹と成虫」


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ヒガンバナの仲間 [草花(秋)]

ヒガンバナ
 彼岸花   別名:曼珠沙華(マンジュシャゲ)
 キジカクシ目ヒガンバナ科ヒガンバナ属(Lycoris)の多年性球根植物
 学名: Lycoris radiata
 分布:日本・中国大陸長江流域
 花期:秋の彼岸の頃

リコリス(Lycoris)はヒガンバナ属の総称です。
ヒガンバナ属にはキツネノカミソリ、ショウキズイセン、ナツズイセンも含まれます。
リコリスは種間での交配が容易なため多くの人為交配種が作られています(200種以上)。

昨年ブログつながりのご縁でリコリスの球根をたくさんいただきました。
リコリスは花が咲く頃には葉は無く、すっかり忘れた頃突然花を見つけて驚きます。
8月30日、初めに見つけたのはこの花です。
淡い青を帯びたピンクの花は予告通りのリコリス ジャクソニアナでしょう。
雨の中、育ちすぎたサクラタデに囲まれて3本揃って咲いていたのです。

リコリス ジャクソニアナ1wb.jpg

さらに9月11日、今度はタニウツギの下に白い花。
近づいて見ると左はやや大きくて淡いピンクを帯び、右はクリーム色に近い白色。
これらは予告されていなかったので、また感激もひとしお!
リコリスPW1wb.jpg

左のピンクは雄しべ雌しべが長く突出し、花弁のフリルが目立ちます。
シロバナヒガンバナ (Lycoris albiflora)にはいろんなタイプがあるそうです。
これもシロバナヒガンバナとしてよいのか、園芸品種なのかはわかりません。
リコリスPwb.jpg

白い方はシロバナヒガンバナでよさそうです。
シロバナヒガンバナはリコリス アルビフロラという名で流通していることもあります。

リコリスW1wb.jpg

ミツバチが花粉を求めて巻きついていました。
リコリスWミツバチwb.jpg

9月16日、花期を終えんとするピンクと白の花の間に、これまた予想外の赤い花!
さらに右側にも赤い蕾が立ち上がりました。
リコリスR1wb.jpg

9月19日、2本揃って開花です。
リコリスR2wb.jpg

これはヒガンバナそのもののようですね。
リコリスR2wb2.jpg

9月11日、リコリス ジャクソニアナの咲いたあとにもまた白っぽい花茎が伸びてきました。その根本を見ても葉は全くありません。
リコリスW芽出しwb.jpg

その5日後、サクラタデサルビア・コクネシア ・コーラルニンフの間に白い花が咲いていました。
リコリスW3wb.jpg

今度は2本ともシロバナヒガンバナのような柔らかいクリーム色です。
リコリスW4wb.jpg

これは昨年11月30日、タニウツギの下(2枚目の写真)で写したリコリスの葉です。
葉は濃い緑色、中央が灰緑色で美しい。
花が出る頃には葉は全く消えてしまいます。
リコリス葉20141130wb.jpg

追加:
近くの河川環境楽園で撮ったヒガンバナの花を並べます(2011年10月2日写)。
ヒガンバナ11-4wb3.jpg

広い緑の中で咲くヒガンバナはより美しく見えます。
ヒガンバナ11-3wb.jpg

これだけ群生すると迫力がありますね。
ヒガンバナ11-1wb2.jpg

やはり、今年庭に咲いた赤い花とそっくりです。
ヒガンバナ11-2wb.jpg

今秋は夕菅の庭にヒガンバナの仲間が加わりました。
ヒガンバナはアルカロイド(リコリンなど)を含む有毒植物で、古来動物の害を防ぐために畦道や墓地に植えられてきました。
しかし鱗茎はデンプンを多く含むため、長時間水に晒してリコリンを無害化し救飢植物として利用されたこともあったそうです。

ヒガンバナは種子ができないと言われます。
これはヒガンバナが3倍体でまれに果実はできても種子ができないからです。
しかし、中国には2倍体のヒガンバナがあり、これには種子ができます。
種子を作るヒガンバナは早咲きで8月に開花し、コヒガンバナと呼ばれているようです。

来年は紅白揃って咲くのを楽しみにしましょう。

 
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センニンソウとキイロハバチ  [庭便り(夏秋)]

センニンソウ
 仙人草
 キンポウゲ科センニンソウ属の木性つる植物
 学名: Clematis terniflora
 分布:日本各地・朝鮮半島南部・中国・台湾

10年ほど前にセンニンソウの苗を植えました。
花は咲いたのですが、花後のひげを見るには至らず枯れてしまいました。
3年前に再び苗を購入、これはこの時開花した花です。
センニンソウ2012wb.jpg

直径約3cmの白い花がたくさん集まって上むきに咲いています。
でもこの花もひげや果実は見られずみすぼらしく終わりました。
センニンソウ20080923wb.jpg

その後は昨年も一昨年も花が咲く前に蕾も葉も全部虫に食べられ、もう諦めようかと思ったほどでした。
それでも枯れはせず、今年はまた花が咲き始めました。
センニンソウ花2wb.jpg

ところがその数日後、この惨状に愕然!
上の方の花や葉はほとんど食べられてしまいました。
センニンソウ虫害wb.jpg

犯人は何者? 
これです! やや白っぽい緑色の1cmほどの幼虫!
検索により虫の名は「キイロハバチ」と判明。
キイロハバチの弱齢幼虫wb.jpg

キイロハバチ
原色草花・野菜病害虫図鑑(保育社)によれば:
「成虫は長さ7〜8mm、全体橙黄色で頭部は黒色、翅は暗色を帯びる。」
「寄生植物:アネモネ・センニンソウ。」
しかしそれらしき橙黄色の昆虫を見たことがありません。

大小3頭の幼虫。大きい幼虫は1.5cmほど。
頭部は褐色で1対の大型黒色斑紋があります。
キイロハバチ5wb1.jpg

大きな幼虫は薄緑色で白っぽく見えます。
上の図鑑によれば:
「老熟幼虫は長さ15mm、全体緑〜黄緑色であるが、白色のろう状物質を分泌するため白色に見える」。
拡大すると白い細かい横縞模様のようです。
キイロハバチ幼虫2wb2.jpg

太い葉脈のみ残してすべて食べ尽くした幼虫。
今までこの庭にはできるだけ農薬や殺虫剤を使わず、害虫は手で取っていました。
でも今回はもう無理、殺虫用スプレイを用いました。
キイロハバチ2wb.jpg

さすがに効果てき面、たくさんの幼虫がぼとぼと落ちました。
センニンソウの花や葉には変化なく、むしろ元気になって次々と開花し始めました。
花は房のようにたくさん咲きます。
「朝日百科植物の世界8」のセンニンソウの解説には「3出集散状の花序」と書いてあります。
センニンソウ3出wb.jpg

真ん中に数個の雌しべ、その周りに多数の雄しべがあります.
センニンソウ雌しべ4wb2.jpg

「がく片は縁に白い毛を密集する」とありましたが、これは肉眼では確認できません。
花の裏面を拡大しました。
センニンソウ萼裏wb.jpg

さらに接写して拡大したら辛うじて細い繊維のような毛が見えました。
萼片は織物で造られたような感じです(画面をクリックすると大きくなります)。
センニンソウ萼の毛wb.jpg

葉は対生、5つの小葉からなる羽状複葉。
センニンソウの葉2wb.jpg


これは10年ほど前、別の場所に植えた初代のセンニンソウの花です。
こんなに花が咲いたのに何故か実らずに枯れてしまいました。
センニンソウ09wb1.jpg

センニンソウ(仙人草)の名は花の後に花柱に密生する銀白色の長毛を仙人の髭に見立てて付けられたのではないかともいわれています。
この髭を今年こそは見たいものです。
センニンソウはプロトアネモニンを含む有毒植物とされ、生薬としても用いられているそうです。

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キャンディリリー [草花(夏)]

キャンディリリー
 アヤメ科の多年草
  英名: Candy lily  別名:パルダンカンダ
  草丈:50cm〜1m。
  花期:7〜8月

10年前に植えたこの花をヒオウギだと思っていましたが、どうも花が違います。
調べてみると「キャンディリリー」という園芸種でした。
キャンディリリーは ヒオウギとアイリスの属間交雑種。
花色は赤・黄・紫など豊富、斑点の無いもの、ツートンカラーなどもあり多種多彩。

ヒオウギ(檜扇、
Belamcanda chinensis)もアヤメ科の多年草。
 分布:
本州以南の日本、朝鮮半島、中国。
 朱色の花被片に赤い斑点が入るのが特徴。

初めに咲いた花。
雨080830wb.jpg

この花は赤と黄色のツートンカラーで斑点はありません。
3枚ずつの内花被片と外花被片、3本の雄しべはアヤメ科の特徴(3数性)。
雌しべは1本ですが先端で3裂しています。
ヒオウギ20130715wb3.jpg

初めに植えたのは前庭ですが、生垣が茂って日当たりが悪く生育不良。
3年前、日当たり抜群の菜園の前に移植しましたところ、見違えるほど繁茂し、花の色も赤から朱色に変わりました。
キャンディリリー2015-3wb.jpg

今年は後ろの青じそやオクラと競うようにたくさんの花を咲かせました。
キャンディリリー2015-1wb.jpg

もう1株、「黄色のキャンディリリー」を見つけて植えました。
キヒオウギ2wb.jpg

花は1日花、夜には萎んで花弁をくるくると巻き上げます。
これはヒオウギと共通の特徴です。
キヒオウギ5wb.jpg

黄色の株は桃の木の下で半日陰のためかほっそりしています。
キヒオウギ3wb.jpg

ツートンの株の周りにはこぼれ種で増えた2世がたくましく育っています。
剣状の葉は互生、下部では2列に並んで扇状に配列します。
この葉の姿が檜扇に似ていることからヒオウギと命名されました。
檜扇というのはヒノキの薄い板を扇形に並べて綴じた扇です。
(後ろのオレンジ色の花はキツネノカミソリ。)
ヒオウギ葉wb.jpg

若い果実(蒴果)。巻き上げた花弁が残っています。
ヒオウギ若種wb.jpg

蒴果が裂開し真っ黒で光沢のある球形の種子が現れます。
ヌバタマ1wb.jpg

この種子はヒオウギの種子と同じように見えます。
ヒオウギの種子は「射干玉(ぬばたま)」と呼ばれ、万葉集の頃から夜や闇の枕詞にも用いられてきました。
また北米に帰化したヒオウギは種子の色からブラックベリーリリーと呼ばれています。
ヒオウギ実3wb.jpg

今年は豊作、このままでは増えすぎて困りますから射干玉ドライフラワーにしましょうか。
キャンディリリー2015果実wb.jpg

最後に驚きの現象! 
花の後に葉が育ってきたのです。
デンドロビウム(洋ラン)の高芽と似ています。
ヒオウギ新芽1wb3.jpg

白い根(?)も出そうです。
ヒオウギ枝から発芽wb.jpg

さらにもう花が咲いたのもありました。
これは頂芽にできたシュートなのでしょうか?
ヒオウギ新芽4wb.jpg

京都の祇園祭では古代悪霊を退散させたというヒオウギを飾る習慣があるそうです。
またヒオウギの根茎は射干(やかん)といわれ、漢方薬として用いられています。
黄色の花には「パルダンカンダ」のラベルがついていました。
ヒオウギにも黄花があるという情報がありますが私にはどちらか区別できません。
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