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イセリアカイガラムシ (別名 ワタフキカイガラムシ) [昆虫]

イセリアカイガラムシ (別名 ワタフキカイガラムシ)
   カメムシ目ヨコバイ亜目腹吻群カイガラムシ上科ワタフキカイガラムシ科
    学名:Icerya purchasi Maskell
   原産地:オーストラリア 日本には明治40年代に苗木について侵入。

庭隅に自生したナンテンが同じく自生したヤツデと競い合って大きくなりました。
今年も赤い実をつけましたが、いつもヒヨドリに食べられてしまいます。
ボケた白い部分はヤツデの花です。
ナンテン2016wb.jpg

ナンテンの葉の一部が紅葉、茎も赤く染まっています。
そこに白く輝くのは?
..........大嫌いなカイガラムシ!!!
カイガラムシ成虫2-2wb.jpg

よく見るとあっちにもこっちにも!
大きさは数ミリ、5〜7mmくらいのものが多い。
カイガラムシ成虫3wb.jpg

こんなに大きいのもいました。
体長1cmくらいあります。
カイガラムシ成虫1wb.jpg

これは脚のような突起や長短の繊維が不規則に飛び出しています。
カイガラムシ成虫4wb.jpg

今までカイガラムシを見つけると小枝などでこそげ落としていました。
今日はいざ、対決!
枝ごと切ったものを室内に持ち込み、ひっくり返して腹側を見ました。
白いワックスで覆われた虫体の腹側に小さな赤い虫が3匹。
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カイガラムシ子虫1wb.jpg

ネットで検索するとカイガラムシの白い部分は卵嚢(らんのう)と。
この薄気味悪い虫の内部を見るにはどうしたらいいのでしょう?
まずピンセットで後部を挟んで引っ張ってみました。
すると思いがけないことに下半身が容易に離れ、繊維の中には赤い粒々がびっしり!
ワックス製のマントの下に真綿に包まれた卵があったという感じです。
カイガラムシ卵1wb.jpg

上の方を確認します。
まさしく卵です。長細い赤い卵が細かい繊維に包まれていました。
卵の長さは1mmもありません。
カイガラムシ卵2wb.jpg

下の方はまるで卵に手脚が付いているかのよう。
孵化したばかりの幼虫でしょう。
1対の触覚と3対の脚が昆虫であることを証しています。
上の腹側の画像にいた赤い虫も卵嚢から出たばかりの幼虫だったのでしょう。
カイガラムシ卵1-3wb.jpg

こんなゴミのようなものが幼虫。
白っぽい分泌物やクモの糸のような繊維が認められます。
カイガラムシ幼虫3wb.jpg

さらに亀の甲羅のような形になります。
上からは脚は見えず、全周から白い細い繊維が突出。
幼虫は歩いて移動し、茎に固着して口吻を差し込み篩管から養分を吸います。
この時過剰な養分でワックスに覆われた卵嚢を形成。
カイガラムシ幼虫1wb.jpg

若い成虫。
カイガラムシ幼虫5wb2.jpg

またイセリアカイガラムシは吸引した過剰の糖分を排泄します。
これは甘露と呼ばれ、アリの大好物です。
この水滴も甘露?
甘露wb.jpg

成熟した虫体は左側の赤っぽい部分。
眼のような丸い部分は甘露かと思われます。
右のワックスでできたスカートのような部分で産卵、孵化という雌だけの単為生殖が行われています。
稀に翅のある雄も出現するようですが日本ではほとんど観察されていないそうです。
カイガラムシ成虫2wb2.jpg

ミカンの枝にびっしり繁殖したイセリアカイガラムシ。
この庭ではミカン、ナンテン、ハギ、ユキヤナギ、ボタンによく発生します。
カイガラムシ2012-2wb.jpg

今まで敬遠していたカイガラムシをやっと記事にしました。
天敵はベダリアテントウ。この導入で最近は日本のイセリアカイガラムシは減少しているそうですが、この庭ではべダリアテントウを見たこともなく、まだまだカイガラムシが多発して悩まされています。
無農薬を保つにはやはり手動で取るしかありません。
この際、ビッシリついた枝は切除。
散発の場合は袋を受けて落とし、袋のまま処分すべきですね。
虫体は口吻だけで枝と繋がっていますから、虫を潰さなくてもいいのです。
ただし葉裏の小さい幼虫は見逃し易いので要注意です。
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