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瑠璃色のカメムシとハムシ [昆虫]

ルリクチブトカメムシ
  瑠璃口太亀虫
  カメムシ目 カメムシ科 
  Zicrona caerulea
  大きさ: 6~9mm
  分布:北海道、本州、四国、九州、沖縄
  時期:6~10月

4月下旬、ポットで育苗したツキミソウを花壇のヒルザキツキミソウの隣に植えている時、きれいな瑠璃色が視界に入りました。
何でしょう? 形はカメムシ、でも瑠璃色のカメムシは今まで見たことがありません。
先ずは1枚証拠写真。
ルリクチブトカメムシ17wb2.jpg

どんどん動き回っています。
あっ!飛びそう!
「カメムシの前翅は根元は固く、先端は透明で柔らかい」ことが判ります。
ルリクチブトカメムシ16wb2.jpg

スナップエンドウを入れるはずだったポリ袋にうまく入ってくれました。
室内で検索・観察することにしましょう。途中でヒラドツツジの花殻を入れました。
「カメムシ・瑠璃色」と入力すると「ルリクチブトカメムシ」が出ました。
なんと無臭でハムシを食べてくれるそうです。
カメムシを机の上に放しました。確かに臭いません。
ツツジの絨毯の上で小休止、触覚を180度に開いて考えているようです。
ルリクチブトカメムシ13wb2.jpg

机の上を検索、これは何だろう?
一方の触覚を両前肢で挟んで測定しているかのよう。
開いたり閉じたりを繰り返しました。
ルリクチブトカメムシ9wb2.jpg

室内の光では瑠璃色がきれいに出ません。
また益虫とわかったら早く元の位置へ戻さねばなりません。
まず芝生の上に放して撮影。午後の光に瑠璃色が輝きます。
ルリクチブトカメムシ1wb3.jpg

上から見ると5角形。
撮影後ツキミソウのところへ帰しました。「がんばってね。」
ルリクチブトカメムシ5wb.jpg

6月初め、穴が空いたツキミソウの葉の上に赤い色が見えました。
ルリクチブトカメムシの幼虫でした!
ここで育っていたとは知りませんでした。成虫で越冬するそうです。
ルリクチブトカメムシ幼虫2wb.jpg

さらに小さな赤い幼虫、何と獲物を突き刺しているようです。
幼虫のうちからもう狩りをするのですね。
ルリクチブトカメムシ幼虫獲物1wb2.jpg

瑠璃色の成虫が狙っているのは同じく瑠璃色のハムシ。
画面右上にそれらしき小さな瑠璃色の影が見えます。
ルリクチブト20150524-1wb.jpg

せっかく咲いたツキミソウの葉は穴がいっぱい。
この穴を開けたのが瑠璃色のハムシだったのですね。
ツキミソウ虫食い1wb.jpg

アカバナトビハムシ(アカバナカミナリハムシ)
 赤花跳葉虫
 Altica oleracea (Linnaeus, 1758)

「瑠璃色のハムシ」を検索しました。
食草がアカバナ科ですからこれでよさそうです。
(アカバナ科:ツキミソウ、マツヨイグサ、ユウゲショウなどのマツヨイグサ属を含む)
体長4mm弱。画像は精一杯拡大しています。
アカバナトビハムシ4wb.jpg

光によってはこのように黒っぽく見えることもあります。
何やら思案顔。
アカバナトビハムシ1wb.jpg

あ、跳びます。
このハムシは捕獲しようと近ずくとピッと跳んで姿を隠します。
だからトビハムシでしょう。
ヒゲナガハムシ4飛wb.jpg

6月7日午後見に行くとまだアカバナトビハムシが1匹...2匹...3匹...。
もともとヒルザキツキミソウにいたようですが、植えたばかりのツキミソウの方が葉が柔らかく好まれてしまったようです。下は交尾中。
アカバナトビハムシ2交wb.jpg

カミナリハムシ(オオカミナリトビハムシ)
 雷葉虫
 Altica cyanea (Weber, 1801)

隣の株に目を移すと大きなハムシが輝いていました。
瑠璃色が明るく青みがかってとてもきれいです。
上から見るとアカバナトビハムシの4倍くらいあるように見えます。
カミナリハムシ3wb.jpg

思わずまたポリ袋の口を開いて下から受けながら葉を下げてポン! 
大きなハムシが捕獲できました。
袋の上から測ると体長約6mm。
検索するとこれもマツヨイグサを食草とするカミナリハムシのようです。
アカバナトビハムシ8wb2.jpg

これは何?
ツキミソウの花芽の一番柔らかいところを食べています。
体長5mm。これがアカバナトビハムシの幼虫のようです。
一度確認すると他にも多々見つかりました。
アカバナトビハムシ幼虫3wb.jpg

それでもルリクチブトカメムシに助けられているのでしょう、ツキミソウの葉の新しい穴は少なくなり、無傷のツキミソウの花が咲き続けています。
ツキミソウ虫食い花wb.jpg

ハムシは日本に分布するものだけでも660種もいるそうです。
その中には瑠璃色のハムシがたくさんいます。
それらを食べるルリクチブトカメムシも瑠璃色。
これは体色を似せて捕食しやすくするための擬態とも言われているようです。
今回はツキミソウの葉を食べる瑠璃色のハムシ2種、そのハムシを食べる瑠璃色のカメムシとその幼虫たちを見ることができました。
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モンキアゲ・アオスジアゲハ [昆虫]

モンキアゲハ
紋黄揚羽
 チョウ目アゲハチョウ科 
 学名: Papilio helenus
 大きさ:前翅長50 - 75mm。日本に分布するチョウとしては最大級のチョウ。
 時期:4〜10月 この間2〜3回発生、蛹で越冬。
 分布:インド、ヒマラヤ山脈、東南アジアと周辺の島嶼、中国、台湾、日本。
 幼虫の食草:ミカン科植物

ヒラドツツジの上を大きな黒いチョウが飛んでいるいるのに気付きました。
またナガサキアゲハかと思いましたが明るい白い斑点が見えます。
やっと瞬時静止。
やはり、大きな白い斑紋、これはナガサキアゲハにはなかったはずです。
あとで調べるとモンキアゲハ、初めて見たチョウでした。
大きな白色班とその周りの小さな三日月状の赤い斑紋が特徴です。
(画像はいつも画面をクリックすると大きくなります。)
モンキアゲハ1wb2.jpg

尾状突起があります。これもナガサキアゲハにはありません。
モンキアゲハには春型と夏型があり、春型の方がやや小型。
また雄の方が黒色が濃いとか赤班は雌の方が大きいとかの記述もありますが、例外も多く不確実で、雌雄の判定は生殖器によるようです。
モンキアゲハ2wb2.jpg

ボケボケですがこの大きな白い斑紋を見ればモンキアゲハが疑えそうです。
モンキアゲハ3wb.jpg

ナガサキアゲハについては2012年6月8日の記事にしました。
このモンキアゲハもナガサキアゲハと同じく南方系のチョウです。
日本では主に関東以西に分布していますが、2011 年の 日本自然保護協会 の調査で新潟県・宮城県まで拡大したことが確認されました。

アオスジアゲハ
 青条揚羽
 アゲハチョウ科アオスジアゲハ属
 学名: Graphium sarpedo
 大きさ:前翅長 30-45mm
 時期:5-10月、この間3-4回発生、蛹で越冬。
 分布:東アジア、東南アジア、オーストラリア北部
 幼虫の食草:クスノキ科植物

アオスジアゲハは2013年10月6日、庭のブットレアに来た時の画像です。
モンキアゲハやナガサキアゲハの3分の2ほどの大きさですが、動きの早さは5割増しのように思えます。
この日は珍しくブットレアの花の蜜をゆったりと吸っていました。

アオスジアゲハ4wb3.jpg

翅は黒色、前翅と後翅に青緑色の斑紋が帯のように並んでいます。
青緑色の部分には鱗粉がなく、透き通った輝くような青緑色です。
アオスジアゲハ1wb1.jpg

アオスジアゲハも翅班から雌雄を判定することはできないようです。
アオスジアゲハ3wb4.jpg

大きな目があどけない。
懸命に吸蜜中! 口吻には白い花粉が付いています。
いつも目まぐるしいほどに飛び回って撮らせてくれないアオスジアゲハ、こんなにゆっくり撮れたのは初めてです。
この時はすでに10月、活動期も終盤だったからでしょうか。
アオスジアゲハ2wb3.jpg

同じく2011 年の日本自然保護協会の調査ではアオスジアゲハは秋田県にまで分布したようです。但し長野県ではアオスジアゲハもモンキアゲハも報告されていないそうです。

大きなチョウが庭を飛び回るのを見ると何だかとてもうれしくなります。
でもカラスアゲハどころか、クロアゲハもまだ確認できていません。
ウマノスズクサを育てたらジャコウアゲハが来てくれるでしょうか?
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サクラタデと昆虫達  [昆虫]

サクラタデと昆虫達
サクラタデは昆虫にも好かれます。
いろんな昆虫が蜜を吸いに来ますが動きが早くて撮れません。
運良く撮れてもまた名前がわからず後で悩むことになります。
今日の画像も間違っていましたらお教えいただけますようお願いします。

ヒラタアブの仲間は比較的撮りやすい昆虫です。
しかし同定はむつかしいですね。
これはホソヒラタアブのようです。
サクラタデ・ホソヒラタアブ2wb.jpg

光を受けて翅が輝いていました。
サクラタデ・ヒラタアブ1wb.jpg

何とか正面からも写せました。
左右の複眼が離れているから雌でしょう。
サクラタデ・ヒラタアブ3@2.jpg

右の翅が半分無くて痛々しいセイヨウミツバチ。
ミツバチ1wb2.jpg

また大きな複眼はアシブトハナアブでしょうか。
アシブトハナアブ1wb.jpg

早足でついていけなかったヒメカメノコテントウ。
ヒメカメノコテントウ1wb.jpg

キチョウがたくさん飛んでいます。
庭にシラハギが繁ってきましたからここで孵っているのかもしれません。
キチョウは最近、南西諸島のミナミキチョウと区別してキタキチョウともいわれます。
キタキチョウ1wb.jpg

じっくり吸蜜中のキタキチョウ。
キタキチョウ4wb.jpg

これは?
サクラタデの根元に白いものがついています。
困ったことにこれはカイガラムシ。
近くの矮性サルスベリにたくさんついてブラシで擦り落としたばかりです。
まだ1株だけのようですから株ごと処分しました。
カイガラムシ1wb.jpg

カイガラムシは種類も多く退治もしにくく今後の難題です。
初めは古いサルスベリのスス病と合併、ついでベランダに置いたカリアンドラ・エマルギナタ、さらにミカンやゲッケイジュなどに発生して困っています。
カイガラムシはいろいろ種類もあるようですが、私にとっては難解で気味悪い昆虫で、同定や退治に乗り気になれません。

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オミナエシに集る虫達とスズバチ  [昆虫]

昨夜「スズバチ(オミナエシに集る虫達)」を公開しましたが、今朝誤りを見つけました。 一部訂正し、「オミナエシに集る虫達とスズバチ」として再公開することをお許し下さい。
 
この庭のオミナエシはヤエザクラの蔭になって辛うじて毎年1本咲くという状態です。
それでも今年も7月からず〜っと咲き続けています(7月27日)。
オミナエシ20140727wb.jpg

オミナエシは虫に好かれる花です。
オミナエシ201407wb.jpg

いろんな昆虫が訪れていますが、微風にもゆれてなかなか写真が撮れません。
ハナバチは常連さん。
ハナバチwb.jpg

アリもよく見掛けます。
オミナエシ2014-1wb.jpg

9月になってもまだまだ蕾ができては開花しています(9月19日)。
オミナエシ20140919wb.jpg

この日のお客さんはこのハチ。
調べたらスズバチとわかりました。
間違いでした。正しくは「ミカドトックリバチ」。

ミカドトックリバチ
  学名:Eumenes micado  スズメバチ科 ドロバチ亜科
  体長:10〜15mm 
スズバチ2014-3wb.jpg

この腹部のくびれの危ういバランスが見事!
体は黒色、腹部に2本の黄色い縞模様と胸部背面の黄色斑が特徴です。
枯れ草の茎や壁などにやとっくり形の巣を作ります。
この日は花の蜜を食べにきたようで、スズメバチ科ながら攻撃性はないそうです。
スズバチ2014-1wb2.jpg

このハチを見て、以前軒下に面白い巣をつくったハチを思い出しました。
早速過去の画像を探しました。
これです!(2009.6.29.)
高さ3m余の軒下の隅に泥が壷型に盛り上げられていました。
その近くに黒い昆虫がいます。これはやはり、スズバチでした。

スズバチ
 学名:Eumenes decorata スズメバチ科 ドロバチ亜科
 体長:18〜30mm 
 ミカドトックリバチより大きく、橙色の独特の斑紋があります。
スズバチ1wb.jpg

雌雄よく似ていますがオスの頭楯は黄色・メスは橙黄色だそうです。
この画像からは頭楯は判定不能ですが、巣を作るのは雌ということです。
スズバチ2wb.jpg

10日後、さらに泥が加えられて大きな巣ができていました。
残念ながらこの後は観察記録がありません。
ネット検索によればこの巣の中に1個の卵を産み、ガの幼虫などを次々と数匹運んで来て壷の入り口から押し込みます。その後さらに泥を重ねて、入り口も封鎖するそうです。
その中で卵は孵化、幼虫から蛹になり、羽化して巣の一部に穴を開けて脱出します。
スズバチ3wb.jpg

今回見上げても新しい壷型の巣はありません。
もう子ども達が巣立った後と思われる穴の空いたハウスが大小いろいろありました。
この画像では3連の膨らみがあり、右のはまだかなと気になりますが確認できません。
スズバチはこの庭で代々生きていたのですね。
スズバチの名はこの巣の形が土鈴に似ていることに由来するそうです。
スズバチ古巣1@2014wb.jpg

窓枠にできたこの造形もスズバチの巣のようです。
ここは雨が当たりますがこの状態のまま残っています。
運んだ土を成形する時、唾液を出して固めているため丈夫で雨が降っても崩れないそうです。
スズバチ巣-1wb.jpg

オミナエシは日当りの良い広い空間でのびのび育てたいですね。
うちの1株も来年は移植しないとかわいそうです。
これは近くの公園の遊歩道で咲き誇っていたオミナエシです。
オミナエシ20111002-1wb.jpg

昨夜記事を公開した後、スズバチの体長が気になりました。
オミナエシの花に比べて体長18〜30mmというのは大き過ぎます。
今朝調べてみるととっくり型の巣を作るドロバチの中にまたいろいろあり、日本に60種以上いるようです。(岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)のドロバチ図鑑には10種以上掲載。)
今年のはミカドトックリバチとわかり、大急ぎで訂正しました。
まだまだ誤りがあるかもしれません。またお教えいただけますようお願いいたします。
いつもご迷惑をおかけして申し訳ありません。

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ヤマトシジミ [昆虫]

ヤマトシジミ
  大和小灰蝶、大和蜆蝶
 学名:Pseudozizeeria maha、シノニムZizeeria maha
 分布:本州・四国・九州・沖縄
 時期:3-11月
 大きさ:前翅長 9-16mm
 食草:カタバミ

酷暑にもめげずユーパトリウム セレスチナム(青色フジバカマ、宿根草) が満開です。
飛び交っているのはヤマトシジミのワンペアー。
やっと揃って花に止まりました。
下の青みがかった翅の方がオス、上の黒っぽい翅がメスです。
ヤマトシジミ・ユ3wb.jpg

翅の裏側にはたくさんの黒い斑点があります。オスは翅裏もやや青っぽく見えます。
この斑点の並び方と目の色からルリシジミと鑑別できます。
ヤマトシジミ・ユ1wb.jpg

メスは翅裏がやや褐色調に見えます。
翅の表側は黒っぽいはずですがこれではわかりません。
ヤマトシジミ・ユ2wb.jpg

ユーパトリウムからトレニアに飛び移ったメスが、少しだけ翅を拡げ始めました。
もう1息!
ヤマトシジミ♀wb.jpg

やっと半開です。やや青みがかった黒い翅。
これ以上は開かず飛んで行ってしまいました。
チョウ達は37℃近い暑さの中を休み無く飛び回り、シャッターチャンスを与えてくれません。
じりじりと照りつける真夏の太陽に我慢できず、室内で過去の画像を探すことにしました。
ヤマトシジミ♀5wb.jpg

ヤマトシジミは年5〜6回発生し、季節によって翅の色模様が変化するそうです。
2013年8月26日。
翅の縁の黒い部分が巾広くなって黒っぽい印象を受けます。
これが高温期(夏型)のオスの特徴のようです。
ヤマトシジミ20130826wb2.jpg

これは2010年10月31日、メランポジウムの蜜を吸いにきた低温期(秋型)のオスです。
高温期のオスに比べると、黒の縁取りの巾が驚く程狭くなっています。
ヤマト・ベニシジミ2wb3.jpg

一瞬、まだ見た事がない「ルリシジミ」?と思った程、蒼い翅が美しい!
ヤマトシジミ背1wb.jpg

しかし、翅裏の模様は高温期のオスと変らず、ルリシジミとは異なります。
ヤマトシジミ3wb.jpg

これは秋型のメスでしょうか? 
2011年10月16日。低温期にはメスも翅の表側が青く見えます。
ヤマトシジミ20111016wb.jpg

ヤマトシジミの食草はカタバミだそうです。
庭のカタバミにも卵や幼虫が見つかるでしょうか。
見回すとユーパトリウムから2mほどのレンガの間にカタバミの葉が見えました。
草取りを兼ねて直ぐさま抜去、涼しいところで観察することにしました。
カタバミ全草1wb2.jpg

確かに、葉裏に卵らしい白い点が見えました。
ヤマトシジミ卵1wb.jpg

ピンぼけですが思い切り拡大しました。
ヤマトシジミの卵の疑い濃厚です。
ヤマトシジミ卵2wb2.jpg

上は孵化の後の抜け殻、下は食痕。肉眼ではこれらも卵かと思いました(追加画像)。
ヤマトシジミ孵化の後wb.jpg

ヤマトシジミは庭でしばしば見掛けますが、動きが早くてなかなか撮影できません。
今回検索によって食草がカタバミであることを初めて知りました。
うちの庭の芝生やレンガの間にはカタバミがいっぱい出てきて悩みの種。
それでヤマトシジミも多かったのですね!
今日は卵らしい画像を得ましたので合わせてまとめました。

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モモイロヒルザキツキミソウと昆虫 [昆虫]

モモイロヒルザキツキミソウと昆虫

モモイロヒルザキツキミソウについては既に2回、記事にしました。
 1)ヒルザキツキミソウ(モモイロヒルザキツキミソウ)
 2)ヒルザキツキミソウの糸引く花粉

最近同じくマツヨイグサ属のユウゲショウの果実について楽しい記事を読みました。
さてヒルザキツキミソウではどうでしょうか?
早速梅雨の晴れ間にモモイロヒルザキツキミソウの果実を見に行きました。
ヒルザキツキミソウ1wb.jpg

果実を探す前に目に飛び込んだのは花の中で激しく動く昆虫!
ハナバチの一種でしょうか、黒っぽい虫が雄しべと格闘していました。
シロオビキホリハナバチ-1wb.jpg

花の中にひっくり返って2本の葯を抱え込んでいます。
雌しべにはたっぷり花粉が付着し、雄しべは退縮中。
シロオビキホリハナバチ1wb2.jpg

花粉が出ている葯をしっかりかかえて「まるかじり」。
シロオビキホリハナバチ2wb2.jpg

天辺から見下ろしました。
お世辞にもかわいいとは言えない頭部。
シロオビキホリハナバチ6wb2.jpg

葯を抱えたまま回転します。動画で撮りたかった!
ハナバチの同定は私にはできませんが、画像で見たシロオビキホリハナバチに似ているようです。
シロオビキホリハナバチ7wb.jpg

比較のため2010年に撮ったセイヨウミツバチを再掲します。
ミツバチ2wb.jpg

一方、長ーい触覚を忙しく動かしているのはウスイロササキリのようです。
 (バッタ目キリギリス科)
ウスイロササキリ2wb.jpg

花の中を物色中。
ウスイロササキリ・アリ1wb.jpg

花弁を齧ろうとしています。
大きな頭と馬面のウスイロササキリ、頭も顎も小さいツユムシと鑑別容易です。
ウスイロササキリ4wb.jpg

やはり、花弁より花粉がいいようです。
(画像は全て画面をクリックすると大きくなります。)
ウスイロササキリ8wb.jpg

確かに顎がよく発達しています。まるで顎に指がついているよう。
ウスイロササキリの食草はイネ科草本のはずですが、飼育下では野菜・果物からドッグフードまで食べるそうですから、花粉はご馳走でしょう。
ウスイロササキリ5wb.jpg

脚の先は関節がいくつも重なってアームロボットのようです。
本来用心深い昆虫のようですが、ただ今好物に夢中、コンデジが近づいても知らんぷり。
ウスイロササキリ7wb.jpg

背面から見ると印象が違います。
ウスイロササキリ6wb.jpg

花弁が齧られて大きく欠損しています。
一体誰の仕業でしょう。
ウスイロササキリ跡wb.jpg

ホソハリカメムシもイネ科植物を食べます。でもツキミソウは?
(カメムシ目  ヘリカメムシ科)
ツキミソウ・ ホソハリカメムシwb.jpg

ツユムシの幼虫?
脚にもひげにも花粉がいっぱい付いています。
ツユムシの幼虫wb2.jpg

これは2010年に撮ったセスジスズメです。
長い口吻を突き刺して蜜を吸っています。
セスジスズメ2wb2.jpg

久しぶりに楽しい昆虫との出会いでした。
本命の果実については次回の記事にします。

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テングチョウ [昆虫]

テングチョウ
 天狗蝶
 チョウ目タテハチョウ科テングチョウ亜科 
 学名:Libythea celtis
 前翅長:20-30 mmくらい。
 分布:北海道から沖縄本島までおよび朝鮮半島と台湾。
 幼虫の食草:エノキなど。

2013.11.17.日曜日。
一瞬、ひらひら〜と輝きが目の前を横切りました。
何だろう?とその先を追うと、モミジアオイの茎に枯葉が1枚。
テングチョウ1211wb.jpg

よく見ると触覚も脚もありました。
翅を開いてくれないかな〜。
だんだんカメラを近づけて開張を待ちます。
1分........2分........3分........。
あきらめてその場を離れました。
テングチョウ1212wb.jpg

またその場にもどりましがまだそのまま。
と、そのとき蝶が少し上にずれつつぱっと翅を開きました。
とまってから9分後の開張でした。
テングチョウ1220-1wb.jpg

焦茶色の地にオレンジ色の 大胆な模様。
前翅に2個づつある白班も新鮮な雰囲気です。
検索するとこれはタテハチョウ科の「テングチョウ」でした。
テングチョウ1220-2wb2.jpg

名のごとく頭部が天狗のように前方に伸びている蝶です。
下唇ひげ(パルピ)という器官で、他の蝶にもあるのですが、この蝶では特に長いのだそうです。
またテングチョウなどのタテハチョウは4本脚でとまる蝶としても知られています(2枚目の画像)。一番前の脚は退化して目立たないようです。
テングチョウ1212wb2.jpg

この蝶は成虫のまま越冬し、早春から飛びはじめます。
翅はたいてい閉じてとまるのですが日向ぼっこの時だけ開くそうです。
それも安心して日光浴できるときだけのようですから、カメラを向ける私を恐れなかったのでしょう。
淋しくなる冬の庭に時々訪れてほしいものです。

追記:日本のテングチョウは3亜種あるそうです。
  Libythea lepita celtoides (本土亜種)本州,四国,九州,対馬,屋久島に生息。
  Libythea lepita matsumurae(北海道亜種)
  Libythea lepita amamiana (南西諸島亜種)


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ウラナミシジミ [昆虫]

ウラナミシジミ
 シジミチョウ科 ヒメシジミ亜科
 Lampides boeticus
 大きさ(前翅長)13-18mm
 時 期: 7-11月
 分 布:アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの熱帯~亜熱帯とハワイ諸島。
     日本では本州以南。
 食 草:マメ科植物(エンドウ、アズキ、クズなど)

11月3日、おだやかな秋日和に誘われて垣根の外に出てみました。
稲刈りが終わって淋しくなった田んぼの道端にはアイノコセンダングサが群生しています。
ここで花より目立つのはモンシロチョウとキチョウの乱舞でしたが、近づいてみるとシジミチョウらしい小型の蝶がたくさんいて、花から花へせわしく飛び交っていました。
ウラナミシジミ8wb4.jpg

あとで調べるとこのチョウはウラナミシジミでした!
名前のように翅の裏面は美しい波模様。
ウラナミシジミ1wb.jpg

背面は銀青色で白毛が密生し、ヤマトシジミより少し大きく派手やかです。
但し、これは雄で黒っぽい縁取りがあります。
ウラナミシジミ4wb.jpg

一方、雌の翅はほとんど黒褐色。
ウラナミシジ♀wb.jpg

後翅の後端には黒点と突起(尾状突起)が左右1組づつありました。
これらは複眼と触覚のように見せかけて敵の目をあざむき、頭部を守るための擬態だそうです。
この尾状突起の有無はシジミチョウの同定にも役立ちます。
ウラナミシジミ3wb2.jpg

あら、次の瞬間、尾状突起は下向きに曲がりました。
ウラナミシジミ2wb2.jpg

後翅裏側は白の縁取りで後端に黒色の斑があります。
ウラナミシジミ7wb.jpg

黒点の周りのオレンジ色は警告色ですね。
ウラナミシジミ7wb2.jpg

黒色の斑は後にももうひとつあるようです。
また構造色の輝きがありますね。
ウラナミシジミ8wb3.jpg

ウラナミシジミはセンダングサが食草かと思いましたが、実際には幼虫はマメ科植物の蕾・花・若い果実を食べて育ちます。英名は pea blue butterfly。

センダングサは昆虫に好かれる植物らしく、いろんな昆虫が寄って来ていました。
一番目立ったのはモンシロチョウ。でも目まぐるしく飛び交い写真が撮り難い。
モンシロチョウ3wb.jpg

キチョウはバレリーナのように優しい。
キチョウ4wb3.jpg

働き者のセイヨウミツバチは蜜を吸いながら花粉団子も作っています。
コセンダングサ蜜蜂4wb.jpg

冬の準備に大童のようです。
コセンダングサ蜜蜂3wb.jpg

ウラナミシジミにはこの日初めて出会いました。
生垣で区切られただけのうちの庭で見たことがないのは、センダングサとの強い結びつきがあるのでしょうか。ウラナミシジミを検索するとコセンダングサと写っている画像が多いのです。

ウラナミシジミは食草のマメ類の害虫とされ、かっては有害動植物として取り扱われていましたが、平成16 年の農林水産省の見直しにより、非検疫有害動植物となり公的防除の対象から外されました。

卵は淡黄色のまんじゅう形、幼虫は暗緑色~緑褐色のワラジムシ形だそうです。
枝豆の害虫としてはカメムシばかり注意していましたが、来年はウラナミシジミも念頭において見てみましょう。
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クロメンガタスズメ [昆虫]

クロメンガタスズメ
黒面形天蛾
チョウ目スズメガ科の昆虫
学名: Acherontia lachesis

10月14日( 祝日)11時頃。
完熟したイチジクを探しに行ったとき、近くに自生しているサトイモの葉っぱの裏に目が引きつけられました。
 ?
「出た〜。」
そう、これが「面形蛾」?
今まで見たこともない大きな蛾です。
背中に顔型のワッペンを付けています。
あとで検索しましたところ「クロメンガタスズメ」でよさそうです。
クロメンガタ成虫2wb2.jpg

迫力のある大きな蛾です。
そっと物差しを近づけると頭から翅端までが約8cm。
開翅長は90-120mmにも達するそうです。
日本で成虫が見られるのは4月から11月。
分布:日本(東北以南)、朝鮮半島、台湾、中国、ベトナム、マレーシア、インド。 

クロメンガタ成虫1wb.jpg

これはフラッシュ撮影した画像です。
前翅の模様がはっきり浮かび上がりました。
近似種にメンガタスズメがいます。
メンガタスズメでは腹部背面に縦に走る藍色の帯が細く、クロメンガタスズメでは巾広いそうです。しかしこれは開張しないとよくわかりません。
両方共、胸部背面に面形模様がありますが、クロメンガタスズメの方は灰色を帯びているといわれます(名前と逆なような気がしますね)。
この蛾の模様は明らかに白っぽいのでクロメンガタスズメにしたのです。
クロメンガタ成虫3wb.jpg

面形模様を拡大します。
この模様からドクロ蛾とか骸骨蛾ともいわれ、英名はdeath’s‐head‐moth 。
この個体では洋犬の顔のようにも見えますが、白い部分だけをみるとドクロにも見えるのでしょうか。
いずれにしてもこの模様の白っぽい色からクロメンガタスズメとしました。
クロメンガタ成虫2wb3.jpg

逆さにすると子猫の顔?
クロメンガタ成虫2wb3逆.jpg

この日の5時半ころもういないだろうと思いつつも見に行ってみました。
すると意外にもクロメンガタスズメはまだいました!
里芋の葉を5cmほどよじ上っていたのは出発の準備でしょうか。
しかし翌朝行った時にはもう見つかりませんでした。
クロメンガタ成虫1733wb.jpg

実は昨年10月6日、今まで見たこともないような大きな芋虫を植えたばかりのプリペットの生垣で見つけました。大きさ約8cmありぷくぷくに太っていました。
このとき面形蛾という存在を知り、一度出会いたいものとは思っていたのです。
終齢になると成虫の開翅長とほぼ同じ120mmに達するそうです。
幼虫には緑色・黄色・褐色のものがいます。
クロメンガタ幼虫1wb.jpg

横から見ると細い枝に巻き付いた何ともグロテスクな、でも何故かユーモラスな姿。
この幼虫の食草はナス科、ヒルガオ科、ノウゼンカズラ科、マメ科、モクセイ科、ゴマ科、ナス科およびクマツヅラ科といろいろで広食性と言われます。
卵はこれらの植物の古い葉に一つだけ産み付けられるそうです。
クロメンガタ幼虫2wb.jpg

顔を拝見。
うーん。
体表はしわがたるんだようですが、よく見ると細かい顆粒状です。
(画面をクリックすると大きくなります。)
クロメンガタ幼虫顔wb2.jpg

尾角は若齢幼虫では滑らかでまっすぐだそうですが、次第に弯曲してS字形を呈し、その表面はイボのような突起に覆われています。
尾角の弯曲はクロメンガタスズメでは強く、メンガタスズメでは僅かといわれています。
クロメンガタ幼虫尾wb2.jpg

メンガタスズメやクロメンガタスズメの成虫は蜂蜜泥棒といわれ養蜂農家から嫌われています。
スズメガには口吻が発達して花の蜜を吸うものが多いのですが、メンガタスズメ達の口吻は短く、花の蜜は吸えません。しかし口吻の先端が強靭なためミツバチの巣盤に穴を開けて盗蜜するのです。
また果実の表面に穴を開けて果汁を吸う、果樹の害虫でもあります。
一方、幼虫はナスやトマト、ジャガイモ、ゴマを食害し、大きいだけに被害も甚大です。
珍しい蛾を見つけたと喜んでいると、翌年からは家庭菜園がたいへんなことになるかもしれません。
もう一つの特徴はチョウ目としては珍しく鳴くことです。幼虫は触れるとピシッという音を出し、成虫は危険を感じるとキイキイと大きな音を出すそうですが、私はまだ聞いたことがありません。

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ツマグロヒョウモン [昆虫]

ツマグロヒョウモン
 褄黒豹紋
 チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科
 学名: Argyreus hyperbius
 前翅長:27〜45mm (文献により区々 )
 分布:本州・四国・九州・沖縄
 幼虫の食草:スミレ類

ツマグロヒョウモンがベランダのオンシジウムに止まった一瞬。
珍しく華やかな組み合わせになりました。
これは雌? 雄? 
雌です!
昆虫は雄の方が大きく美しいことが多いのに、ツマグロヒョウモンの雌は雄よりカラフルで美しく、やや大きいのです。
雌の翅の模様は毒を持つマダラチョウの仲間、カバマダラに擬態しているといわれています。
ツマグロヒョウモン♀2wb.jpg

この数年の間に撮ったツマグロヒョウモンの写真をまとめてみます。
雄が降り立ったのはセアノサス ベルサイユ。
雄の翅の表側の模様はヒョウモンチョウ類に共通の豹柄ですが、後翅の外縁が黒く縁取られているのが特徴です。
ツマグロヒョウモン090627wb.jpg

口吻を伸ばして蜜を吸います。
ツマグロヒョウモン090627-2w.jpg

翅を開いたり閉じたり。後翅外縁の黒い帯模様がよくわかります。
ツマグロヒョウモン090627-3w.jpg

メキシコ原産のネム カリアンドラ・エマルギナタに茶褐色の蛹を発見。
調べるとツマグロヒョウモンの蛹でした。
頭部に左右5個づつの宝石か金属のように光る棘状突起があります。
幼虫を飼育しても羽化の経過はなかなか見られません。
30秒くらいで変身してしまうようです。
このまま観察することにしました。
ツマグロヒョウモン蛹wb.jpg

幼虫を飼育しても羽化の経過はなかなか見られません。
30秒くらいで変身してしまうようです。
幸いなことに4日後の朝、羽化直後の姿を見ることが出来ました。
左に抜け殻も残っています。
ツマグロヒョウモン♀羽化直後wb.jpg

3時間後、既に移動していました。
翅が乾いてもう飛翔できそうです。
ツマグロヒョウモン羽化後wb.jpg

雌のツマグロヒョウモン。
前翅の裏側の一部は紅と紺で彩られています。
ツマグロヒョウモン♀側面0.jpg

この翅の畳み方では雌雄不明です。
ツマグロヒョウモン20110626♂wb.jpg

交尾中は写真が撮り易い。翅の端の色から左が雌かと思います。
ツマグロヒョウモン交尾1wb.jpg

と思ったのですがその後は?
ツマグロヒョウモン交尾2wb.jpg

ツマグロヒョウモン交尾3wb.jpg

ツマグロヒョウモン交尾4wb.jpg

ツマグロヒョウモン交尾5wb.jpg

ツマグロヒョウモンは幼虫も派手派手です。
黒地に赤いラインとトゲ。但し刺すことはなく毒もありません。
赤色は警告色として役立っているのでしょう。
食草がスミレ類ですから、花を愛するものには嫌われ者です。
蛹になる所を探しているのでしょうか。
ツマグロヒョウモン幼虫wb.jpg

最後はサワフジバカマとツマグロヒョウモンの雌。
明るい画像で終わりましょう。
ツマグロヒョウモン♀1wb.jpg

この庭には冬も花がほしくてパンジーやビオラをたくさん植えますし、スミレ類も大好きですから、ツマグロヒョウモンの成虫も幼虫もよく見られます。
花が好き、チョウも好きという者にとってツマグロヒョウモンの幼虫は複雑な存在です。

同じことがルリタテハにもいえます。昨年はホトトギスの花がほとんど見られませんでした。ホトトギスを食草とするルリタテハの幼虫が葉や蕾を食べてしまったからです。
スミレ類はホトトギスより数も多く、咲く期間も長いのでツマグロヒョウモンの幼虫が食べても今のところ被害は目立ちません。
でもあの赤い幼虫にはやはり余り出会いたくありませんね。
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